妊婦健診の付き添い

突然ですが、我が家は妻が妊娠中です。
今週で16週目になり、朝いちばんで妊婦健診に行ってきました。

病院の別室から小さな泣き声が聞こえてきて、ああ、この病院は今日も命の往来があるんだなとしみじみ思います。


勤め人時代にはできなかった時間の使い方

独立してからというもの、時間の使い方がまるで変わりました。
勤め人のころは、平日に妻の妊婦健診に付き添うなんて、まず無理でした。
制度上、有給を取ればもちろん行けるのですが、本人ではなく夫が取るとなると、なかなか取りづらいのが実情だと思います。

思えば、妊娠がわかったのは、私が国税を退職してからちょうど一週間後のことでした。
タイミングが良すぎて、もはや「現職時のストレスから解放されたから」説もあるんじゃないかと思うくらいです。

もしそうだとしたら――無事に生まれてきてくれた時点で、もう退職の意味はあったと言えるのかもしれません。
この一件だけでも、人生の分岐点としては十分すぎる出来事です。


自宅兼事務所のありがたさ

今は自宅兼事務所なので、こうして健診のたびに妻に付き添えるのがありがたいです。
家から病院までは自転車で10分ほど。妻の実家からもそう遠くなく、
さらに妻の同級生が何人かこの産院で出産しているので、安心感があります。

開業当初は「事務所はちゃんと独立させた方がいいのでは」とも思いましたが、
こうして家族の変化と仕事のリズムを同じ空間で感じられるのは悪くありません。
通勤がない分、日々の時間に少しだけ余白が生まれて、その余白が家族に回せる。
これが今の働き方のいちばんのメリットかもしれません。


妊娠・出産時に受けられる東京都の主な補助

税金の話ではないのですが、せっかくなので、
東京都内に住んでいる妊婦さんが主に妊娠中に受けられる補助制度等をまとめておきます。

  • 妊婦健康診査の助成
     自治体ごとに助成回数は異なりますが、14回程度が標準。
     区市町村が発行する受診票を使えば、健診費用の自己負担を大幅に軽減できます。
     妊娠後期では不足しがちという風にきいておりますが、検診の度に使っていっています。
  • 妊婦のための支援給付
     国の制度として、妊婦1人あたり5万円、出産後に5万円、計10万円相当の支援が受けられます。
     現金ではなく、ギフトカードや電子ポイントで交付される自治体も多いです。
     府中市では1回目の5万円は、申請月の翌々月末に現金で振り込まれるとのことでした。
  • 育児パッケージ
     妊娠届出をした妊婦さんを対象に、「妊娠届出時面談後の育児パッケージ」が提供されています。
     府中市では9,500円分のオンラインギフトが貰えました。
     

このほか、出産時、出産後にも色々な補助制度等があります。多くの場合、自治体や産院から案内がありますが、あらかじめ調べておくと安心です。


お金よりも、時間と安心

独立当初で出産も重なると、お金の面で不安が出てくる時期でもあります。
事業の立ち上げには何かと初期費用がかかりますし、
そこにベビー用品や出産準備費が重なると、スッテンテン不可避です。

ただ、こうして制度を整理してみると、思ったよりも手厚い。
助成金や給付を合わせると、出産にかかる費用のかなりの部分がカバーされます。
経済的な安心感があると、気持ちにも余裕が生まれます。

それよりも大事なのは、時間と安心だと思います。
夫婦で健診に行けること、予定外の不調にもすぐ対応できること。
それだけでも、独立してよかったとしみじみ感じます。


妻のお腹の中では、もう人間らしい形になっていました。
小さな手足をエコーで見ると、命って本当に不思議だなと思います。

なにはともあれ、これからも安全に、穏やかに過ごしていきたいと思います。
仕事も家庭も、焦らず、じっくり。
今はその両方をちゃんと味わう時期なんだと思っています。